手渡し
友人に手渡し。
私たちの出会いは15のときだった。高校の1年1組の教室。在学中よりは、卒業が近づく頃からなんとなく行動を一緒にとるようになり、帰り道は二人乗りしてよくお巡りさんに注意された。初バイトも一緒のところでやった。
短大は別のところだったが、帰りに待ち合わせてお茶して、恋バナしたり、他愛もない話をした。ダイエットも励ましあったし(成功しなかったが)、ポケベルも一緒に買った。いろんな短期バイトも、居酒屋でのバイトも一緒にした。
恋人ができたら、当然そっち優先!と、私たちの価値観は合致していたので、会う頻度は減り、結婚、出産後は数ヶ月に一回になった。お互い忙しいもの。
そんな彼女と久々にランチ。
MUJIカフェに入る。お昼前に入った店内はガラガラだったが、暫くしてふと見ると周りは殆どが赤ちゃんや幼児連れのママたちで埋まっていた。
気づけば私たちも40ちかく。小・中学生のママである。
彼女は私より半年早く娘を産んだので、育児のヒントをよくもらっていた。
おっぱいは
お空に飛んでいったことにした
思い出すたび
お空に向かって
ばいばいって言う
卒乳はこうしたと聞いて、私も実践した。おかげで、想像していたよりうんと平穏な卒業だった。それももう10年もまえの話だけれど。